2013年4月18日木曜日

縁起ものがたり第三回更新

本日「縁起ものがたり」第三回更新!
今回は寅の日にお届けする、有り難い寅三連もの。
同僚とのお酒の場でも重宝する、寅のウンチクも有り難い。
有り難い回!是非ご一読を。
ちなみに今年はヘビ年やけどね。

2013年4月16日火曜日

喫茶店

その昔、京阪電鉄京橋駅の高架下を西に向かった外れに一軒の喫茶店があった。
店名をMOREという。
私が高校生の頃よく通った店である。
私が高校生といえば1980年頃のはなし。

トビッキリべっぴんで超やさしいお姉さんと、
そのお姉さんより少し年下で甘いマスクにスッと背の高いお兄さん
二人のアルバイトで運営されていたお店。

この二人に憧れて私たちは通っていた。
いや、通ったというより高校三年間の半分は
この店に入り浸っていたと言う方が正しい。

学ランにボンタンの制服に身を包み、
セブンスターの紫煙を燻らせブラックコーヒーで喉を潤す。
ツッパリと大人の世界のまねごとをこの店で経験させてもらった。

こんなどうしようもない我々を二人は咎めるわけでもなく、
やんちゃな弟を見るような温かい目で見守ってくれていた。


「明日の体育しんどいのぉ〜」
「ほな2時限目からここにふけよかぁ」
「わかった。裏門から抜けてくるわ」

「な、ジャイケンで負けたヤツがスキな子に告白する事!」
「え〜!なんでやねん!」
「ええか〜、いんじゃん」
ホ〜イ!
「三人負けやんけ〜!」

「おい5組で喧嘩しとったでぇ」
「誰や!○○か!」
「ちゃうちゃう△△や!」
「うっそ〜!見に行こか〜」

「100円貸してくれへんか」
「何に使うんや」
「コーヒー飲もう思てな」
「コーヒーは300円やんけ」
「ちゃうちゃう、雀ピューターでコーヒーチケット稼ぐんや」

「で、誰に告白するんや?」
「ケイちゃんや」
「俺、ゆうさん」
「お!ほんまかい!やるな」
「おれ、ケイちゃん…」
『え!!!』

「文化祭の準備はじまるんやろ。1組は何すんの?」
「屋台、屋台。8組は?」
「バンド!3組は?」
「知らん」
『学校来いよ!』

「進路どうすんねん?」
「俺大学受けるで!」
「え〜!なんでやねん」
「なんでやねんって、なんでやねん!」
「無理やってやめとけ!」
「アホ!俺の人生は俺の思い通りに変えられる。
 それは俺自身でデザインされるのが俺の人生やからや!」
「なんじゃそれ!」
「有名なマンピーちゅう人の言葉じゃ!」
『……』
「マーフィーじゃ!」

「…誰やそれ」


「ケイちゃん、あかんかったわ」
「ゆうさん、無理です言われた」
「…お付き合いできませんって、ケイちゃんに言われた」
「そうか…、元気出せや。しゃーない、しゃーない」
「なんや、お前なんか笑てるやないか」
「あほか!なんで友達の不幸を笑えるんや!」
「いや、笑てる。なんか余裕ある!なんや!」
「そんなことない!……」
「言え!どうせ言う事になるぞ!」
「……、俺、ケイちゃんと付き合い出してん…」
『な〜にぃ〜!!!』

「全部すべってもうた…」
「せやから言うたやろが〜このたわけが」
「たわけってなんや!」
「まぁまぁ、しゃ〜ない、しゃ〜ない」
「しゃ〜なないわ!
 しずかのボケ、この大学なら受かるからもう一つ上も受けなさい
 言うから安心して受けたのに、
 上の大学どころか本命も滑っとるやないか!」
「それはしずかのせいや!」
「せやろ!これは訴えなアカンやろ!」
「アホか!お前本命の受験終わってここで喋っとったやろが、
 そんなんじゃ受かる訳ないやろ!」
「何!なんや」
「このボケ、マジで鉛筆のケツ削ってマークシートの番号書いて
 転がして回答したんやで!」
「ホンマか!!」
「……」
「しゃ〜ない、しゃ〜ない」

「もう来週か」
「早いな…」
「三年なんかあっちゅう間や」
「ここに来る事もなくなるんかな」
「うん、多分…」

ハイライトから始まったタバコはショートホープ、
セブンスターを経由し、マイルドセブン、キャスター、
マイルドセブンスーパーライトへ変遷した期間であった。

最後に一本のこったスーパーライトをみんなで回し飲みをする。
胸いっぱいに煙を吸込んで一瞬ふらっとした瞬間
冷たい外気が鼻の奥に刺さる感じがして、とても寂しく感じた。
俗な言葉で言うなら、青春である。

あれから約30年。
久しぶりに再開した親友とこの地を訪れてみた。

「え!」
そこには外壁を渋いうぐいす色に塗装され、
少しおしゃれな居酒屋が準備中の札を掲げていた。

二人して絶句した瞬間、今まで忘れていた当時の情景が
走馬灯のごとく流れたのである。
まだまだ将来に夢を見、小生意気な自信を目一杯身にまとった
半人前の男たちが、より大きく見せるため精一杯背伸びした姿だった。

二人とも煙草をやめて、昔のような横柄な夢は持ち合わせていない。
堅実な社会生活に馴染んでささやかな幸せを望んでいる。

一瞬、春の冷たい風が顔に吹いてきた。
鼻にツンと来る感じが寂しくもあり、
とても懐かしく涙腺を緩ませた。

2013年4月9日火曜日

「オッチャン鉄ちゃんの足のむくまま」第十三回更新+ご自愛の春

「オッチャン鉄ちゃんの足のむくまま」第十三回を更新しました。
昨日の巡礼旅日記に続きまして連日の更新です。

今回は前回「憧れのフォークリフター」の後編。
おとなしめの前回から一転して落合節炸裂!
そうそう、こうでなくっちゃ!待ってました!大統領!
そんな回です。
是非ご一読を。


街は春を迎え、季節が移り変わりました。
俗に季節の変わり目は体調を崩すので注意が必要とのこと。
特に我々のように四十路の後半を迎えた中年オヤジには
特に注意しないといけないわけであります。

いつものようにポテチを喰いながらモニタと格闘していた1ヶ月ほど前。
勢い良く噛み砕いたポテチのかけらが鳴りを潜めていた
虫歯の中心部へグサリと刺さりまして。
脳天をつんざくような激痛が走り、
迂闊にも悲鳴を上げてしまったのでありました。

あれから通院も8回ほどになり、
治療は悲鳴を上げた虫歯はとうに終了し
最初に撮影したレントゲンに映し出された虫歯の影を
一つ一つ治療する段階に入って
既に4本の虫歯が治療を終えたのであります。

そう、めちゃくちゃ治療が早いのであります。

まぁ治療の最初に書いた問診票に
1回の診療時間を長くしても短期間で治療を終わらせるという項目に
丸をつけたことによるとのこと。

にしてもドンドン突貫工事のように修復されていく口内環境、
快適でありますがそれに比例して一回の治療費も高くなるわけで。

昨日は6000円を計上。

はぁ〜。

季節の変わり目、健康に留意する事は
文字通り体調を崩さぬのは当然の事、
懐具合にも、ひいては精神衛生上にも影響してまいります。

くれぐれもご自愛くださいませ。

2013年4月8日月曜日

「巡礼旅日記」第五回更新

本日、「巡礼旅日記」第五回更新であります。

この土日の暴風雨で桜の見頃は終わりましたが、
「巡礼旅日記」は春の色満開であります。

新年度を迎え不安な気持ちの各種新人の方々。
世の中は思ったほど悪くは無いようであります。
期待に胸膨らませ、新しい環境をお楽しみください。

是非、ご一読を。