今年最後の仕事を終えました。
ま、3日までにあげないといけない仕事は年明けにするんですけども。
まずは仕事を打ち上げて、年越しをいたします。
本当に今年はいろいろありまして。
ああでもない、こうでもないと沢山考えまして。
結局答えが出ないまま大晦日を迎えたというわけであります。
来年はその答えを出しますよなんてことは思いません。
これも時の流れでございます。
逆らわず流されてまいります。
大晦日の夕暮れ時、
ワタシも年越しの買い出しに出かけましたショッピングストアライフ。
レジを通って袋詰めする棚の上、
買った商品を袋に詰めております。
隣には野球帽のつばを前にやったり後ろにまわしたり、
手持ち無沙汰の男の子。小学生、3、4年生ぐらい…。
そして横には袋詰めをしているお母さん。
徐にお母さん、男の子に話しかけるのでございます。
「なぁ、宿題やったんか、あんた」
ピクっと身体が反応したかと思いきや、
被っていた野球帽を落ち着いて脱ぎ、悠然としゃべり始めます。
「お母ちゃんな、宿題宿題ってな、あんまり言いな」
ワタシ、耳だけダンボで釘付けであります。
「なんや、あんたは言わな何もせんやないか!」
「うん、そうやな、お母ちゃんの言うてることは解る。
ボクは言う事聞けへんもんな。
でもな、ボクはボォッとして聞いてへんのんとちゃうんやで」
もうたまりません。
「なんやのん、意味があるとでも言うのんか」
「せや、ボクはな今宿題するより、本当に必要なことをしてるんやで。
そこを解ってほしいわ」
「ほぉ、おもろい。その大切なことってなんやねん」
「考えてみぃやお母ちゃん、小学校6年間ってあっという間やとおもえへん」
「はぁぁ」
「もう半分過ぎてもうたんやで」
おぉ、4年生か。
「それがどないしたんや」
「もう遊んでられるんは2年ぐらいや。びっくりするやろ」
「なにがびっくりや、あと2年も遊ぶつもりか」
「遊ぶよ、今遊んでたくさんおもしろいことするんや」
「アホ!勉強せんかい!」
「お母ちゃん、がっかりやわ。
今いっぱい勉強したってどないなんねんな。
まさるちゃん大学でても働いてへんやんか」
「アホ!人のこと言いな」
「な、そんなことよりこんな楽しいときに
宿題宿題で楽しまれへんかったらもったいないやろ。」
「……」
……。
「今はいっぱい友達といい想い出を作るんやで、わかってや」
「ほぉ、ほな想い出作りして宿題せんと学力も低下して、
友達と同じ学校行けんでもええねんな」
「い…」
「ええよ、ええよ、遊んどき。
お母ちゃんは想い出作りなんてどうでもええわ。
宿題せん言うんやったらこっちは契約不履行で
お年玉に影響が出るっちゅうことは覚えときや」
「あ、お母ちゃん。なに言うてんのかわからへんよ…」
「お年玉や!」
お母さん少年を振り切るように
大きい荷物を振り回し出口に向かうのであります。
「お母ちゃん…、お母ちゃん!」
少年はおずおずと母のあとを追っかけていくのでありました。
さぁ、ワタシも年越ししましょう。
いま楽しいお正月を迎えるべく年越しそばを作ります。
皆様よいお年をお迎えください。
※ちなみにこの親子の会話は本筋はこの通りですが、
細部にわたり脚色が入っております。だって全部覚えられませんもん。