2012年10月21日日曜日

シャチョウさん

長年社長をされていた事務所を整理し、解散され、
只今輸血に使用される血液製剤を運搬する仕事に
従事されている方にお会いした。

まぁ、早い話昔ワタシがご厄介になっていた
事務所の社長さんであります。


今度mouretsu.netで連載していただくことになった原稿を
お持ちいただきまして。


「お!えらい元気そうですね」

ワタシ、思わず感嘆の声をあげました。

「そう、ま、今楽しいもんね」

「そうでっしゃろな、肌ツヤがようなりましたで」

そう、何やらドス黒い靄のような霞のような、
負の雰囲気が漂っていた昔とまったく違い、
いや、スパッと晴れ渡った夏空のように
スッキリされているのであります。


「もう、今ラク!ほんまラク!」

「ラクでっか」
「もうなんか色んなこと考えんでええもんなぁ〜」

そう、ほんとうにこの人は社長時代大変な想いをして
会社を経営されておりました。

基本的に人間がエエ人で、
みんなに好かれてエエ想いも沢山されてきはりました。

バブル時期には、そりゃもぉウハウハ気分で
天にも昇っておりましたが、その反面
妬みからか裏切られたり貶められたりして、
どん底に落とされるようなことも数限りなく経験され。


その度、誰かが手を差し伸べて
また立ち上がるの連続でありました。


ワタシは、この社長さんがどん底に落とされた後、
まさに立ち上がるまっただ中でお世話になったのであります。


だもんで、エエ時代も栄光の業績を上げていたことなんて
さっぱり目撃してはおりませんでした。

頼りないダメ社長ぐらいにしか思っていなかったワタシは、
まぁ言いたい放題やりたい放題しておりました。


もう、触れるもの全てに噛み付きズタズタにしておりましたワタシを
根気づよく使い続け独り立ちするまでに育てていただいた訳であります。


一説によると社長さんは、ワタシが面接で対面した時に
「いやぁいつ倒産するとも知れない会社に入ってきてくれて
 申し訳ないなぁ」
なんてワタシに負い目を感じながら
雇ってくれていたので
無下にクビにできなかったんではないかと巷で噂であります。


で、ワタシは4年ほどお世話になり独立開業しこの事務所を去り、
その後十数年山あり谷ありの綱渡り経営を続けられ、
2年ほど前解散されたのであります。

解散する時も社員一人一人に次の職場の斡旋なんかもして
独立させた社員にはパソコンを含めた仕事備品も進呈し、
担当していた仕事も丸ごと譲ったりと。

まぁ回りで見ていた外部スタッフは呆れるほどの世話焼きに
苦笑いしていたものであります。

そんな責任を背負い込むタイプの社長さんは
肩の荷を一つ一つ下ろして行かれたわけで。

「ちゃんと決まってるスケジュールで
 仕事するっていうのはエエもんよ。
 特別なことするわけでなし、
 給料は安いけどちゃんと毎月給料あるし、
 そこそこ休憩の時間もあるから今までしたかった
 文章書きもできるんよ。楽しいよ」

ホントに楽しいんでしょうね、
楽しい気持ちがこちらにビシビシ伝わってまいります。
良かった良かったと思うワタシでありました。


その楽しい気持ちでいっぱいの文章がワタシが主催します
mouretsu.netで「オッチャン鉄ちゃんの足のむくまま」と
題するコラムで連載開始いたします。
只今鋭意製作中であります。
もう少しお待ちください。

また、このmouretsu.netにもうひと方
参加いただけることになりました。
来年の1月連載開始を目指し、原稿を依頼中であります。
こちらもご期待ください。

と、宣伝なんかを入れてみました。

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